おカネ学株式会社の お知らせ情報
世界的なETF調査会社を興した、デボラ・ファー氏(Ms. Deborah Fuhr)にRIA JAPAN 代表の安東隆司がインタビューを行いました。
デボラ氏はETFGIの創業者で、Financial Newsによる
「業界で最も影響力のある女性100人」に何度も選ばれています。
(2017年、2016年、2015年、2014年、2013年、2009年、2008年、2007年)
以下、文中でデボラ氏のコメントはD、安東の発言はAと表記します。
A:デボラ氏のキャリアについて聞かせてください。
モルガンスタンレーで投資戦略グループのマネージング・ディレクターを11年お勤めでしたよね?
D:実際にはその前にグリニッチ・アソシエーツ(現Coalition Greenwich、コンサルティング会社)に勤めて、東京でのコンサル研修を手掛けたこともあります。東京に出張で来て、パレスホテルにも宿泊していました。
グリニッチ・アソシエーツの創業者はリチャード・エリスです。彼は著名人で、「アクティブファンドとS&P500」の比較を世界で初めて調査した人です。聞いたことがありますか?
A:チャールズ・エリス? あの有名なエリスですか?(驚き)
D: 彼(チャールズ・エリス氏)と一緒にグリニッジで仕事をしていたんですよ。
A: えっ! 本当ですか!
(注 デボラ・ファー氏と、世界的金融思想家のチャールズ・エリス氏に関係があるとは全く気付いていなかった。インタビューは進まないが、ここでエリス氏と日本のつみたてNISAの関係性を紹介したい。
チャールズ・エリス氏:『敗者のゲーム』の著者。
2017年4月7日、当時の森金融庁長官は、バートン・マルキールとチャールズ・エリスの共著『投資の大原則-人生を豊かにするためのヒント』から引用し以下の発言をした。
“ 個人が投資で成功するための秘訣として ・ゆっくりと、しかし確実にお金を貯める秘訣は再投資(複利)にあることを認識すること、 ・市場の値上がり、値下がりを気にかけず、一定額をこつこつと投資すること、 ・資産タイプの分散を出来るだけ図ること、 ・市場全体に投資するコストの低い「インデックスファンド」を選ぶこと、 を勧めています。“
これは2018年にスタートすることになる、つみたてNISAのベースとなる考え方である。
「長期・つみたて・分散」がキーワードになっていることは広く知られている。
チャールズ・エリス氏は、日本のつみたてNISAの父とも考えられる。そのエリス氏の職場で働いていたデボラ・ファー氏は、いわばその弟子であろう。
デボラ・ファー氏は 「日本のつみたてNISAの父の弟子」と言えなくもない。
D:彼はインデックス商品の(有効性を)信じていました。チャーリー(チャールズ・エリス氏)と働き、私もインデックス業界に関わることは、とても意味のあることだと思っていました。 ノースウェスタン大学のケロッグ経営大学院にて MBA を取得したのですが、東京に来てインタビューをする機会を彼が与えてくれたのです。
彼が『敗者のゲーム』の中で言っていることですが、「(アクティブファンドが)インデックスにいつも勝つことはできない」ということや、「インデックスを使う投資のメリット」を、彼と一緒に働くことで、私は学んだのです。
A: それは、どの位前の経験ですか?
D: 昔、むかーしの出来事です (一同大爆笑)。
A: 1990年代の話ですか?
D: (笑) 実際はそれより前です。80年代の終わりにチャーリーと働き始めました。
インタビューは続きます。