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逆イールド発生に投資家はどう備えるべき?

Market Flash 2019年 8月15日号 臨時版
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逆イールド発生に投資家はどう備えるべき?
知っておくべき、逆イールド発生時ポイント
注意すべき投資対象

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12年ぶりに長短金利が一時逆転する「逆イールド」が発生しました。
2019年8月14日の債券市場で、米国と英国で 2年債利回りが10年債を一時上回りました。
この短期金利と長期金利の「イールド(利回り)」の逆転が逆イールドです。

この逆イールドは「リセッション=景気後退」入りのシグナルだと言われます。
世界的な経済成長のスピードが鈍化するとの見方が増えた時に
長期金利が下げ、短期資金に資金流入すると考えられます。

米国市場では8/14は、約3%下げ、NYダウ(ダウ工業株30種)は800.49ドル安で
下げ幅は2018年10月以後で最大となりました。

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<知っておくべき、逆イールド発生時ポイント>

・逆イールド発生=即、景気後退ではない
・相場が下げている時のパニック売りは避ける
・大きな相場変動に耐えられる「市場に留まるチカラ」が大事
・ただし、忍び寄る景気後退サイクルに備える

逆イールドの発生した途端に、景気後退が始まったということでは
必ずしもありません。実際には逆イールド発生後、22カ月後との見解もあります。

相場が下げている時に売却をしてしまうと、「損失が確定」してしまいます。
パニック的に売却してしまうことで、一時的に「ひと安心」に逃げ込む衝動は
避ける方が無難でしょう。

証拠金取引、金融レバレッジといった、「借入」を行って大きなポジション
構築している場合では、強制的に精算に追い込まれるリスクもあります。
市場に留まるチカラ=Staying Powerのために必要な対策が必要です。
~過度なレバレッジには注意した方が良いでしょう~

ただし、好調が続いた世界経済の成長スピードが減速していくことは
予想されるシナリオです。ポートフォリオの見直しが必要な局面に
差し掛かってきているとも言えるでしょう。

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<注意すべき投資対象>
・高利回り社債はバブル
・コストの高い債券投資
・金には配当は無い、退避先に高いコストをかけない

資金が潤沢に市場に出回っていた時点では、「高利回り社債
=ハイ・イールド社債」に資金が集まっていました。
今後資金の逆流が発生すると、より安全な部分に退避するでしょう。

「老後資金2000万円問題」以後、投資家の不安な心理をあおり、
商品セールスを加速する「販売者」の口車に乗ってはいけません。
「ウマい話」などはありません。

世界の社債市場では 4分の1が「マイナス金利」に陥っているといわれています。
そんな中、高い利回りのものには、「それなりのリスク」があります。
まず、気をつけて欲しいことは、「投資のコスト」です。
せっかくの高い利率も、それを上回る「為替手数料」などが発生している
場合もあるのです。

金価格が上昇しています。しかし、金には金利が付きません。
マイナス利回りの債券よりは良いとの消極的な理由で金に資金流入が
あります。短期トレードではなく、長期の資産運用を考える上では
金利のつかない金に「高いコスト」をかけることには
経済合理性はありません。

販売者の方々を儲けさせ、自分が損をすることが無いようにご注意を!